個々の歯の表面に装具を着け、形状記憶ワイヤーなどを使用してコントロール(配列)する装置です。細かいところまで、調整可能で、微妙な歯の高さや凹凸もコントロールすることができます。上下顎で装着の場合、期間は約2年~2年半が目安です。また、材料的工夫され、歯に負担をかけない、あるいは目立たないエッジワイズ装置も開発されております。
メタルブラケット
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デーモンブラケット
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メタルとセラミックのコンビネーション
- 目的
- それぞれの歯に接着した装置をブラケットといい、そのブラケットに色々な形状、大きさ、材質のワイヤーを装着して、歯を高い精度で目的の位置へと動かします。このブラケットが金属でできたものをメタルブラケット装置といいます。
このように、ブラケットとワイヤーで歯を動かす装置の総称をエッジワイズ装置といいます。
- 使用方法
- 大臼歯にセメントで固定されたバンドと歯に接着剤で付けられたブラケットは取り外しできません。また、ワイヤーは、ゴム製のエラスティックや細い金属線でしっかりと縛り付けられていますので、その着脱や交換は、医院でのみ可能で、お家ではできません。
上下の歯の間に、顎間ゴムという自分で着脱できる白色の輪ゴムを装着してもらう場合が多いです。この顎間ゴムは、上下の顎の前後的な関係を改善したり、噛み合わせを緊密にしたり、上下歯列の真ん中を合わしたりといった目的で使用されます。顎間ゴムの使用時間はケースバイケースで、食事と歯磨き以外ほぼ1日中使用してもらうこともあれば、寝ているときだけでも可という場合もあります。
- コメント
- 混合歯列期に部分的に装着することもありますが、基本は、全て永久歯に交換してからの装着になります。たいていは、12歳臼歯(第二大臼歯)が萌出してからになりますので、中学生以降に使用します。
メタルブラケット装置は目立ちますが、強度的にはしっかりしていますので、トラブルが少ないのが特徴です。写真1は当院で使用中のデーモンブラケットです。また、目立ちにくくするために、上顎前歯部のみ白色のセラミックブラケット装置を使用することも可能です(写真2:メタルとセラミックのコンビネーション)。
最初のうちは、痛みあり、口内炎もできやすいですが、すぐに慣れますので、ご安心ください。その痛みもデーモンブラケットにおいては、従来のエッジワイズ装置に比べて、かなり小さくなっております。
歯の表側は、裏側より食べかすが残りやすく、虫歯になりやすいのが欠点です。歯の表側が虫歯になるととても目立ちますので、歯の健康のためにもしっかりと歯磨きをする必要があります。装着期間はケースバイケースですが、約2年~2年6ヶ月かかります。
(詳しくは、「デーモンシステム」の項目を参照)
セラミックブラケット
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当院でのセラミックブラケット
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一般的なセラミックブラケット
- 目的
- メタルブラケットの項目を参照ください。
- 使用方法
- メタルブラケットの項目を参照ください。
- コメント
- ブラケットとワイヤーで構成されるエッジワイズ装置ですが、そのブラケットで従来のメタル製ではなくセラミック製を用いたものになります。目立ちにくいメリットがあり、見た目を気にされる方には、お勧めいたします。
ただし、ラミックブラケット装置は白色ですので、とても目立ちにくい装置ですが、ワイヤーは金属ですので、全く見えないようにはできません。
写真1は当院で使用中のセラミックブラケット+クリアスナップです。写真2は従来の一般的なセラミックブラケットです。また痛みもクリアスナップにおいては、従来のエッジワイズ装置に比べて、かなり小さくなっております。
(詳しくは、「クリアスナップ」の項目を参照)
(料金は、「セラミック装置」の項目を参照)
セラミックブラケット+コーティングワイヤー
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当院でのコーティングワイヤー使用時
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一般的なコーティングワイヤー使用時
- 目的
- メタルブラケットの項目を参照ください。
- 使用方法
- メタルブラケットの項目を参照ください。
- コメント
- 矯正用にコーティングされた白いワイヤーが開発されており、セラミックブラケット単体での使用より、より目立ちにくきなります。
同じくブラケットとワイヤーで構成されるエッジワイズ装置ですが、そのワイヤーも近年、白色にコーティングされたものが各種、リリースされております。セラミック製の「白い」ブラケットは今までもありましたが、このワイヤーを組み合わせることで、表側からの治療であっても、ほとんど目立たなく治療を受けていただくことが可能です。
写真1は当院で使用中のセラミックブラケット+コーティングワイヤー。写真2は従来の一般的なセラミックブラケット+コーティングワイヤーです。より目立ちにくいものに改善されているのが、ご覧いただけると思います。
コーティングワイヤーを使用すると、セラミックブラケットとの間の摩擦が大きくなり(滑りが悪くなり)、歯の動きが若干遅くなりますが、当院では、それらを改善したコーティングワイヤーを使用しております。
(料金は、「コーティングワイヤー」の項目を参照)
リンガルブラケット
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当院で使用中のSTB
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従来のカーツブラケット
- 目的
- メタルブラケットの項目を参照ください。
- 使用方法
- メタルブラケットの項目を参照ください。
- コメント
- 各種エッジワイズ装置ですが、従来の表側からの装置ではなく、裏側(リンガル)からの装置もあります。ブラケットとメタルの組み合わせは同じですが、表から目立たずに、矯正治療を受けていただくことができます。
歯の裏側に装着しますので、ほとんど見えないという素晴らしい利点がある一方、舌の動く範囲に装置があるため、しゃべりにくいし、違和感が大きいです。最新のリンガルブラケット(写真1)は、従来のリンガルブラケッ(写真2)に比べて、小さくなり、違和感も改善されつつあります。
最初のうちは、違和感・痛みが強く、口内炎もできやすいですが、徐々に慣れます。ただし、表側のエッジワイズ装置に比べて慣れるのに時間がかかります。費用的には、表側からの装置に比べて、かなり高額になります。そのため、当院では成人以上の患者さんにお勧めしております。装着期間はケースバイケースですが、表側の装置より少し長く、約2年6ヶ月~3年かかります。
(詳しくは、「裏側からの矯正治療」の項目を参照)
(料金は、「表から見えない裏側の装置」の項目を参照)